【鼻から】の胃カメラの利点と欠点

【良い点】
  • 鼻からの胃カメラは外径5.5mm〜5.8mm程度と細い
  • 咽頭反射を起こしにくい
  • 鼻の奥の上側から咽頭をまっすぐ降りてくるので、舌根部や口蓋に触れにくいため。
    *全く反射がないという訳ではありません。
  • 画質やライトの明るさなどは、最新のものではかなり良くなってきて、口からの胃カメラにも追いついてきている。
  • 通常、鎮静はいらない。鎮静がいるほど辛くない。
    (それでも鎮静希望という方は、いっそのこと鎮静して口からがお勧めです)

【悪い点】
  • 吸引孔が細いため、胃内に貯まっている液体を吸ったり、胃に空気を入れたりするのに少々時間がかかる
    (口からに比べて検査時間が1−2分長くかかる傾向がある)
  • 組織を撮ったりする鉗子も細く、取れる組織もやや小さいものになる。
    (ただし、診断に大きな影響が出るほどではないと考えます。)
  • 鼻の孔が細かったり鼻中隔が変形している方だと、鼻孔通過時に痛みがある。通らないこともある。
    (通らない場合は細いカメラのまま口からに変更です)
  • 検査中・検査後に鼻血がでることがある。


【口から】の胃カメラの利点と欠点

【良い点】
  • 太い分コシがあり操作性も良いので、微調整がしやすい。より正確な操作ができる。
  • 太めの鉗子が通る。例えば飲み込んだ異物の除去などは口からの胃カメラでないとできない場合がある。
  • 機種にもよるが、一般的に鼻からのものより画質が良い。

【悪い点】
  • 口からの胃カメラは外径9mm程度とやや太い。
  • 鼻からよりは咽頭反射を誘発しやすい。

では鼻から・口からどちらが良いの?

どちらで検査をするかは患者さまの希望もお伺いしつつ相談して決めています。
以下の点を参考にしてください。
当院での胃カメラは当初は口から/鼻からが約半々でしたが、最近は鼻からで行う患者さまが増えています。

◆鼻からが良いかなと思うのは・・・
  • 若年の方(咽頭反射がでやすいため)
  • 症状がとくになく、定期チェックなどで健診的に検査される方
  • 以前に口からの胃カメラをしたことがあり、とても辛かったという方

◆口からが良いかなと思うのは・・・
  • 鼻炎や鼻茸など、鼻の病気のある方
  • 胃のバリウム検査でひっかかって二次検査として検査される方
  • 明らかな症状や病気の疑いがあって検査される方
  • 鼻から入れるのになんとなく抵抗がある方
  • いつも口からやってるから平気ですという方
  • 食道や胃の手術をされている方
  • とにかくできるだけしっかり見て欲しいという方
  • 鎮静希望の方
  • 異物誤飲の方(薬を包装のまま飲み込んだなど)







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